【美容師】業務委託美容室で稼げる金額を算出できる!月収シミュレーション | SALON SEA

【美容師】業務委託美容室で稼げる金額を算出できる!月収シミュレーション

★シェアする★

業務委託やフリーランスとして働く美容師の方が増えていることをご存知の方も多いと思います。
自分も業務委託やフリーランスとして働いてみたい、どういった働き方になるのか知りたいという方もいるのではないでしょうか。

一方で、社会保険の適用から外れたり、確定申告をしなければならかかったり、そして何よりも本当に稼ぐことができるのかと不安がつきまとうのも事実です。
こういった不安から業務委託、フリーランスという新しいキャリアへの道を躊躇している方もいらっしゃるかと思います。

今回の記事では、業務委託で本当に稼げることができるのか、いろいろなサロンのシミュレーションをしてみたいと思います。
※あくまでも当サイトが独自の方法で算出するシミュレーションとなりますので、実際の収入と乖離があっても責任を負いかねますのでご了承下さい。

そもそも業務委託で美容師として働くとは?

そもそも論になりますが、業務委託で働くとはどういったことなのでしょうか。
一般的な業務委託と美容師の業務委託では違いがあるのでしょうか?

業務委託契約とは

業務委託契約はその名の通り、ある業務を契約相手に委託する契約です。
美容師の場合は、カットやシャンプーなどの施術という業務を委託する、委託されるという契約になります。

ここでの注意点は、雇用契約ではないという点です。

美容室に雇われて社員として働いている方は、美容室と雇用契約を結んでいます。
雇用契約を結ぶと美容師の方は被雇用者として、労働基準法等で規定される法律の対象となります。

例えば、労働基準法の32条では、原則として1日8時間、週に40時間の労働時間の上限を定めています。
それ以上美容室が美容師を働かせる場合は、法定外時間労働として割増賃金を支払わなければならいません。

このように被雇用者として働く場合には、労働時間や残業その他の労働者としての権利が法律によって守られています。

一方で、業務委託契約で働く場合には労働基準法の対象とならず、労働時間や残業という概念は発生しません。
あくまでも業務を遂行する、成果を提供することに対して報酬を受け取るという契約になり、業務遂行や成果を出す過程については問題になりません。

美容室と美容師における業務委託契約

一般的な業務委託契約については上記で見たとおりなんですが、美容室、美容師における業務委託契約はどのようなものになるのでしょうか。

先程も書きましたが、「美容室でカットなどの美容施術を行う業務に関しての委託契約」を結ぶのが美容室における業務委託契約の概要です。

美容室と美容師間で業務委託契約を結ぶ際の主な項目は下記になります。

  • 業務内容
  • 報酬
  • 確定申告の誓約
  • 秘密保持契約・競業避止

業務内容については、上記のように業務についての規定をします。
一般的な施術についての内容を規定するものや美容室ごとに規定されている内容があります。
業務委託契約においては、契約内容に規定される業務以外は行う義務がありませんので、規定されていない「研修」や「MTG」などに参加する必要はありません。
逆に規定されていれば行う必要があるので、どのような業務内容を求められるのかを確認しておきましょう。

報酬については、売上に対しての歩合率などの条件を規定します。
通常は、フリー、指名、面貸しなどお客さんの属性に応じて報酬を設定しています。
多くのサロンでは、フリーで40%~、指名は50%~などで設定されています。
売上に対しての歩合以外にも、業務が発生する場合もありますのでその他の報酬についても規定されているか確認しましょう。

確定申告の誓約については、業務委託で働く美容師の方がしっかりと確定申告をするという誓約をするものになります。
業務委託=個人事業主になるので、確定申告を必ずしなければなりません。
確定申告をしていない美容師の方がいるとその美容室全体に税務署から査察が入ったりというケースもありますので、契約内容の有無にかかわらずしっかりと確定申告はしましょう。

秘密保持契約・競業避止については、お客さんの情報についての管理や退職後の独立について定められています。
秘密保持契約では、美容室側で集客したお客さんの情報について個人で持てないような規定担っています。転職や独立の際にお客さんを持っていってはだめですよということです。
競業避止では、退職して一定期間を置かないと勤めていた美容室の付近では開業してはいけないなどが定められています。

業務委託の美容師の給与形態は?

photo by cafecredit

前置きが長くなりましたが、本題の業務委託で働く美容師の方の給与について見ていきましょう。

社員として雇われている美容師の方の給与形態は下記のような形になっていると思います。

月収 = 固定給  + 売上歩合 + 手当 

これが、業務委託で働く美容師の方の場合、下記のようにとてもシンプルになります。

月収 = 月間売上 × 歩合率

月間売上に対しての歩合率がそのまま月収になりますので、社員の場合に比べて収入が上がるケースが多いのが業務委託で働こうと思われる美容師の方が増えている要因です。

例えば、月間の指名売上が100万円の場合、社員と業務委託では15万円以上の差があります。
社員で歩合が15%というのはかなりいいほうだと思いますので、上記以上の差が
社員  : 25万円(固定給) + 15万円(歩合15%) = 40万円
業務委託: 100万円(指名売上) × 50%(歩合率) = 55万円

業務委託美容室の給与シミュレーション

では、実際に業務委託として美容師で働くとなった場合どれくらいの収入が見込めるのでしょうか?
先程見たように業務委託の美容師の給与は売上と歩合で決まるので、顧客単価と入客数が分かればある程度の収入を算出することができます。

業務委託の美容師の給与算定式

■業務委託の美容師の給与算定式

月収 = 売上 × 歩合率

= 顧客単価 × 入客数 × 歩合率

入客数はサロンによって違うので一概には言えませんが、1日6~8人×勤務日数を一つの目安としておいていただければと思います。
大手の業務委託サロンでは月間150人ほどは入客があるサロンも少なくないです。

業務委託の美容室の顧客単価

上記の式で大きな変数となるのが顧客単価ですが、顧客単価を簡単に調べる方法が実はあります。
ホットペッパービューティーの口コミを見ることで実はある程度顧客単価を調べることができます。

  1. ホットペッパービューティーで調べたい美容室のページにいく
  2. 美容室ページの口コミを調べる
  3. 口コミの「予約時のクーポン・メニュー」から金額を把握
  4. 過去10~20件くらいの金額の平均値を顧客単価として設定

口コミを書いてくれるユーザーなので多少単価が高く出るかもしれませんが、参考になる数字は出てくると思います。

業務委託美容室Aguの顧客単価と想定月収

業務委託美容室の大手として有名なAguの想定月収はどうなるのでしょうか?
海外の投資機関から大型の出資も受け店舗を急拡大している注目の美容室の顧客単価はいかに。

Agu hair space【アグ ヘアー スペース】渋谷店 by aliceの顧客単価と想定月収

Aguの渋谷店の顧客単価を過去の口コミから見てみましょう。
ちなみに口コミの順番は一番上の「PickUp」以外は時系列順に並んでいるようなので、お調べいただいた時期によって結果が変わるものであると認識ください。

過去20件の平均単価…5670円

という結果になりました!
初回カットカラー2900円という破格のメニューで人気のAguですが、単価はその約倍という結果でした。
初回の利用後も継続して他のメニューで利用されているということなのでしょうか。

顧客単価がわかりましたので、集客数を仮で置いてみましょう。
1日6人を22日入った場合、132人を入客することができます。

そうすると、

Agu渋谷店の想定月収 = 5670円×132人×40% = 299376円

週休2日以上で月収30万円が見込めるという結果になりました。
すべて新規という仮定で40%という歩合率にしたのでもう少し高い月収になると思います。

まとめ

私自身は、実際に単価を調べて計算してみると結構リアルな数字が出たなという印象を受けました。
業務委託の美容室に転職を考える際に一番気になる収入部分について、もし候補の美容室があるのであれば実際に計算してみてください。