美容師の転職事情~美容師から美容師への転職と美容師以外の他業種への転職~ | SALON SEA

美容師の転職事情~美容師から美容師への転職と美容師以外の他業種への転職~

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美容師の方が転職する理由はいろいろあります。

やりがいを求めたり、スキルアップを実現するための転職から、職場の人間関係や給料に不満があったり、長時間勤務に疲れてしまったりと多岐にわたります。

さまざまな理由で転職を考える美容師の方にとって、美容師から美容師へ転職する場合、美容師から美容師以外の他業種へ転職する場合の2パターンの進路があります。

今回の記事では実際に転職を経験した美容師の方の声を元に、転職理由と実際に転職したあとの状況について、美容師から美容師へ転職した場合、美容師から美容師以外の他業種へ転職した場合の2パターンに分けてまとめたいと思います。

目次

美容師を取り巻く環境/美容師にとっての転職環境

美容師から美容師へ転職する場合、美容師から美容師以外の他業種へ転職する場合それぞれの転職理由と転職後の状況を見ていく前に、現在の美容師を取り巻く環境について整理しておきましょう。

  • 美容師は転職しやすいのか
  • 労働条件は改善されるのか
  • どういった転職手段があるのか

美容師の数は圧倒的に不足:美容師の転職市場は完全な売り手

オーバーストア化が叫ばれて久しい美容業界ですが、現在(2017年時点)24万店の美容室に対して、美容師の数が50万人ほどしかいない未曾有の人手不足になっています。
1店舗あたり2人しかいない計算になります。

美容室の経営を考えたときに、美容師を確保することは、利用者を獲得する集客と同じくらい重要なものとなっています。
裏を返すと、美容師の方にとっては美容室からとても求められている環境だということもできます。
どの美容室も様々な求人サイトに掲載して美容師を採用しようと躍起になっている状況です。

美容師の労働条件は厳しいまま:転職を考える美容師は増加傾向

人手不足でどの美容室も美容師の求人を出している一方で、依然として美容師の労働条件は厳しいままの美容室が多いのが現実です。

「平成27年度 賃金構造基本統計調査」によると、平成27年の美容師の平均年収は約285万円、平均月収は約23万円(平均年齢31歳)です。
労働者全体の平均年収420万円に比べると、135万円も低いことがわかります。

勤めている美容室よりもいい条件の美容室を探すため、転職を考える美容師の方は増加しています。
特に、アシスタントを卒業したスタイリスト2年目~3年目の美容師の方の転職が増えており、せっかく育てた美容師が外に出ていってしまうという、美容室側にとっては厳しい環境となっています。

人手不足で、一人あたりの美容師の労働負荷が大きくなり、労働条件が悪化すると転職を考える美容師が増え、更に人手不足になってしまうという悪循環が起きてしまう美容室も出てきています。

新しい美容師の転職の形:業務委託・フリーランス美容師

ここ近年、美容師の働き方として増えてきているのが、業務委託・フリーランスという働き方です。
時間に縛られず、自由に出勤できるという勤務時間の柔軟性頑張って働いて売上を上げれば上げただけ給与になるという収入面のメリットから、転職時に業務委託を選ぶ美容師の方が増えています。

業務委託・フリーランスで働く場合大きく「業務委託サロン」と「面貸し」の2つの働き方があります。業務委託サロンは、美容室の経営や集客は美容室が行い、集客したお客さんに対して施術を行うという業務を美容師に委託するという仕組みになります。
業務委託として働く美容師は個人事業主として美容室と契約を結ぶ形になります。

面貸しは、文字通りセット面を美容室が美容師に貸す仕組みになります。
面貸しの場合、美容師が個人的に抱えているお客さんを施術する場所を借りるだけとなりますので、基本的に美容室側が集客などのサポートを行うことはありません。

業務委託・フリーランスという働き方は、勤務時間や休日の取り方などの働き方を大きく改善させ、収入も増加させることが可能な半面、個人事業主というある意味自己責任の世界に入ることになりますので、そういった覚悟は必要になります。

美容師を取り巻く環境/美容師という職業の社会的地位

美容師から他の業種への転職を考える際に、美容師という職業が社会からどのように見られているのかを認識しておく必要があります。

美容師になるには、専門学校に2年間通い、国家資格を取得する必要があります。
専門的な知識や技術が必要な職業であり、免許取得にある程度のコストが掛かる職業と言うことができます。
一方で、専門学校に入学する際のハードルは低く、2年間通えばある程度だれでも資格を取得することが可能とも言えます。
一時のカリスマ美容師ブームの時期に比べると減少傾向ではありますが、現在も毎年2万人が新たに美容師免許を取得しています。

また、基本的に専門学校を卒業し、二十歳すぎで働き始めるため、「学歴」や「社会経験」という点で、他業種の一般企業に勤めている会社員に比べ見劣りしてしまうことがあります。

他業種への転職を考えた場合、美容師という職業そのものが評価されるケースは限られます。他の転職希望者と同じ土俵で戦うのは厳しいかもしれません。
日々の接客で培った「コミュニケーション能力」などあなた独自の強みをPRしていく必要があります。

美容師を取り巻く環境:美容師以外の他業種への転職環境

先程見たように、美容師という職業そのものを見た場合、美容室業界以外の他業種へ転職する際に強みとなる点は多くありません。
では、他業種への転職を行うことが無理かというとそうではありません。

美容室業界以外の他業種での転職環境についても見てみましょう。

美容室業界ではない他業種も人手不足

美容室業界が人手不足だという話は前半でさせていただきましたが、実は美容室業界以外の業種でも人手不足が深刻な課題となっています。

転職サービスを手がけるパーソルキャリアが運営するDODAの調査によると転職市場における求人倍率は2.53倍となっています。
これは、転職希望者に対して2.53社の求人を出している企業があるということです。業種別に見てみると、「IT・通信」が6.19倍でダントツのTOP、美容師が属する「サービス」は3.02倍と平均値よりも高い数字となっています。

求人倍率(きゅうじんばいりつ)とは、経済指標のひとつ。求職者(仕事を探している人)1人あたり何件の求人があるかを示すもので、受験でいう競争率を逆数にした数値ともいえる。たとえば、求人倍率が 1.0 より高ければ、「仕事を探している人」の数よりも「企業が求める人数」のほうが多いということであり、「競争率が 1.0 を下回る」とも言い換えられる。一般に求人倍率が高い( = 競争率が 1.0 を下回る)社会は、企業がより多くの労働者を求めており、つまりそれだけ経済に活気があると考えられる。
出典:Wikipedia「求人倍率」

求人倍率的に美容師から他業種へ転職しやすい業種は?

まず、求人倍率だけを見てみると、下のグラフから、
「技術系(IT・通信)」「専門職」「技術系(電気・機械)」「技術系(土木・建築)」「営業系」が平均より高い水準にあることがわかります。
平均よりは低いですが、「技術系(メディカル)」「クリエイティブ系」も高い水準にあります。

出典:パーソルキャリア「DODA」

次に、美容師から転職すると考えた場合どのような職種への転職が可能性が高いのでしょうか?
一番イメージが付きやすいのが「営業系」です。
誰に何を販売するのかによって性質がかなり異なってきますが、必ず重要となる「コミュニケーション能力」は接客を通じて対人スキルが高い美容師の方にとっては親和性が高い職種と言えます。

一方で、「電気・機械」「土木・建築」「メディカル」といった職業の場合高い専門知識が必要となり、基本的には大学や大学院などの高等教育での研究経験が必要となるためかなり難しいでしょう。

では、「IT・通信」や「クリエイティブ系」はどうでしょうか?
こちらに関しては、本人の努力や向き不向きが大きく影響するかもしれませんが、可能性はまったくのゼロではありません。

全くの初心者がプログラミングを学習してエンジニアに転職するケースやHTMLやデザインの知識を身に着けてデザイナーへ転職するケースはなくは無いのです。

美容師から美容師に転職すべきか、美容師以外の他業種へ転職すべきか?

これまで美容師を取り巻く転職環境について見てきましたが、結局、「美容師を続けるべきか」それとも「美容師以外の他業種へ転職すべきか」という問題は残ります。

まずは、どちらの道を選ぶべきか判断軸を抑えておきましょう

転職理由を改めて見つめ直してみる

実際に勤めている美容室を辞め新しい美容室へ転職した美容師の方も、美容師という職業が嫌になり、全く別の業種へ転職した美容師の方も何か理由があって転職しようと考えたはずです。
まずは、なぜ転職を考えたのか、転職することでそれは解決するのかを見つめ直してみることをおすすめします。

転職は人生において大きな転機となりうるイベントで、それまでの生活がいい意味でも悪い意味でも一変する可能性を秘めています。
どちらの選択をするにしても、なぜ転職をしたいと思うのかという点は明確にしておきましょう。

美容師から美容師への転職:美容師としてキャリアを続けることに苦がなければ美容師への転職をおすすめ

前半の記事でみたように美容室業界はかなり人手不足で困っています。
まだまだ労働条件が恵まれない美容室がある一方で、勢いがある美容室については美容師を確保するためにかなりの高待遇を用意しています

転職理由が美容師を辞めなければ解決できないもの以外であるばあい、現在の美容室から他の美容室へ転職することで、待遇や労働環境を改善し、転職理由を解決することができるはずです。

美容師から他業種への転職:困難を覚悟でき、20代前半~半ばであればおすすめ

美容師から他業種への転職、特に美容業界以外へ転職を考える場合は、困難が伴うことを覚悟しておいたほうがいいでしょう。
今まで築き上げた美容師としてのキャリアは直接的にはほとんど役に立たないからです。
高卒や大卒で入る新卒社員と同じような待遇を覚悟しなければならないこともありえます

一方で、20代前半~半ばまでの転職であれば、大卒の新卒社員と比べても年齢や社会経験的に差は出にくく、頑張り次第では活躍することも可能です。
一般企業であれば、美容師ほど労働条件も厳しくなく、給料が安定して上がっていくため、美容師でいたときよりも良い待遇で長く働くことも可能です。

【転職理由別】美容師から美容師への転職を成功させるポイント

転職理由別に転職を成功させるポイントを見ていきましょう。
下記に美容師の転職理由の上位をあげてみました。それぞれの理由別に、それを解決できる転職のポイントを探っていきましょう。

  • 給与を上げたい
  • 勤務時間を減らしたい
  • 休日を確保したい
  • 出産育児に備えたい

給与をあげるための転職のポイント

転職理由のトップにあがるのが収入面の不満です。

基本的に新卒で入った美容室の場合、スタイリストになっても給与があまり上がらない場合が多くあります。
美容室側としてはアシスタントからスタイリストにした教育コストを回収するためある程度の期間はスタイリストになってからも給与を抑える傾向にあります。
また、ベースとなる給与がアシスタント時代のものになるため、どうしても大幅な給与アップを同じ美容室でしていくことは難しくなります。

ただし、転職をしてしまえば給与をあげることは比較的難しくありません。
特に、転職が初めてという方にとってはある程度の施術技術が身についていて、しっかりとした美容室を選ぶことができればほとんどの場合収入をアップすることができると思います。

転職で給与をあげるポイントは下記になります。

  • 新規客が一定数入ってくる繁盛店であること
  • 極力マンツーで接客できるお店であること
  • 歩合部分を面接時にしっかり確かめること

1番目の新規客が一定数入ってくる繁盛店であることは、当たり前と思うかもしれませんが、やはり重要です。
高い水準の給与を提供できる前提として、美容室が繁盛していることが絶対です。
特に、複数店舗を運営している美容室のほうが収入をアップすることがしやすくなります。
複数店舗を展開することで美容室としての売上も安定しやすく、人件費などの固定費に余力をもたせることができます。
また、新しい求人を常に掛けていくため、多くの美容師を集めるために待遇を高水準に保つ必要があるからです。

新規客が多く入ることで固定客を獲得するチャンスが増えるという点も大切です。
集客力があるサロンというのが給与アップを考える上で重要なポイントになります。

2番目の極力マンツーで接客できるお店であることは、固定客を捕まえる上で必要な視点になります。
一部の美容室では、常時複数のお客さんを対応しなければならず、指名客に結びつけるだけのコミュニケーションが取れないということもあります。
1番目の条件である新規の入客が多いサロンの場合、マンツーでの接客があまりできないケースが多いかもしれませんが、新規客が多く繁盛しているのにもかかわらず、セット面に対してスタッフ数が明らかに少ない場合は気をつけましょう。

3番目は歩合部分を転職時にしっかりと確かめることです。
当たり前と思うかもしれませんが、特に業務委託で入る場合などは契約書に詳細の条件について記載があるか確認しておく必要があります。
求人サイトの募集要項で歩合率40%~70%と書いてある場合、どういう条件で歩合が変わるのか、契約書に記載があるかを確認しましょう。
また、正社員で基本給+歩合の場合も歩合率をどう設定しているかを確認しましょう。
こういった細かい部分については求人サイトなどでは記載がない場合が多いので気をつけてください。

勤務時間を減らしたい・休日を確保したい場合の転職のポイント

勤務時間が長くなってしまう理由は、「営業時間」「人手不足」「練習・研修・MTG」などがあります。
特に人手不足の美容室では、どうしても勤務時間が長くなってしまいますし、お休みも自由に取ることが難しい場合があります。

勤務時間が長くならないようなポイントは下記になります。

  • スタッフの人数に余裕がある美容室
  • 業務委託として働く
  • 上場会社や大手企業が母体となっている美容室

1番目は「スタッフの人数に余裕がある美容室を選ぶ」ことです。
当然ですが、人手不足の美容室では一人あたりの勤務時間は長くなってしまいます。
特に営業時間を見て、シフト制になっている場合はスタッフ数がシフト分だけ在籍しているかを確認しましょう。
例えば10:00~22:00営業の美容室の場合、基本的に早番遅番と分ける場合が多いはずですが、スタッフ数が明らかに少ない場合は、丸一日フルで勤務している場合があります。

2番目は「業務委託として働く」ことです。
業務委託契約の場合、美容室側が勤務時間や業務内容について強制することはできません。
基本的には自由出勤制を取っているため、業務委託として働くのであれば、勤務時間にとらわれずに働く事ができます。
もちろん契約時にどれくらい入ることができるのか等は合意が必要ですが、午前中だけや15時以降などのような短時間での勤務も柔軟に行うことができます。
月にどれだけ出勤するかについても自分で決めることができるので、ガッツリ稼ぎたい場合はたくさん入ればいいし、長期休暇が取りたい場合は勤務日を少なくすることもできます。

3番目は「上場会社や大手企業が母体となっている美容室を選ぶ」ことです。
化粧品メーカーやリラクゼーションなど業界問わず、大手企業が母体となっている美容室では勤務時間が長くなることが少ない傾向にあります。また、完全週休2日制をとっている美容室が多く、ライフワークバランスを取りながら仕事をすることができます。

出産・育児に備えたい場合の転職のポイント

女性で結婚や出産・育児を機に美容師を辞めてしまう方が多くいます。
出勤日や勤務時間をコントロールしにくいため、育児をしながら続けていくことが難しいというのが大きな理由です。

出産後、育児をしながら美容師を続けたい場合の転職のポイントは下記になります。

  • 派遣・パートで働く
  • カット専門店で働く
  • 面貸しで働く

1番目は「派遣・パートで働く」ことです。
これは選択肢として多くの美容師の方が入れたことがあるのではないでしょうか。
週1日や2日などのスポットでの勤務や時間帯を指定しての勤務を行うことができるため、比較的育児をしながら続けることが可能になります。
ブランクが長く空いてしまった場合などは、派遣会社などで研修を受ける事もできますので、復帰に適しています。

2番目は「カット専門店で働く」ことです。
最近急成長を遂げている、カット専門店はその名の通りカットのみを専門に取り扱う美容室です。カット専門店は商業施設や駅のなかに立地することが多く、営業時間も基本的に入っている施設に準ずるため勤務時間が限定されています。
また、基本的に予約をとっていないため、お客さん都合での出勤が発生しません。

パートタイムや時短での勤務を推奨しているカットサロンが多く、育児をしながらやブランク明けのママさん美容師の方も多く活躍しています。客単価は1000円~1500円と低いのですが、回転率が高いため、給与も安定して平均以上の水準をもらうことが可能です。

3番目は「面貸しとして働く」ことです。
もしあなたがお客さんを何人か抱えている場合、面貸しとして必要なときだけ施術するという働き方もおすすめです。
お客さんの予約がある場合だけ施術をすればいいので勤務時間も短くすみますし、予約もコントロールできるので勤務日も好きに決めることが可能です。

美容師から他業種への転職のポイント:転職先の条件

美容師から他業種への転職を考えるのであれば、下記の条件のいずれかを満たした業種がおすすめです。

  • 学歴が関係ない、実力主義の仕事
  • コミュニケーション能力が重要視される仕事
  • 社会人になってから資格を取得する事が多い仕事

1番目の学歴が関係ない、実力主義の仕事は美容師から転職する際に前提となってくる部分です。
基本的に大手企業と言われる会社の求人は大卒が条件になることが多く、美容師からの転職が難しい場合がほとんどなのですが、営業職などの学歴と成果が比例しないような実力主義の仕事であれば、美容師からの未経験での転職であっても活躍して成果を出すことで正当な評価を得ることが可能です。

2番目はコミュニケーション能力が重要視される仕事です。
実際にはそうでない場合も多いかもしれませんが、美容師はコミュニケーション能力が高いというイメージを持たれています。
実際に業務で常にお客さんと接しているためスキルとして説得力があり、面接での対応が好印象であれば採用される可能性も高くなります。
販売職やサービス職、営業職に親和性が高いと言えます。

3番目は社会人になってから資格を取得することが多い仕事です。
美容師が他業種へ転職する際にハンデとなるのが、学歴と社会人経験です。
一方で、入社後に資格を取るような仕事や社会人担ってから資格を取得するような仕事ではそのハンデがなくなるため、転職もしやすくなります。
介護職などは社会人になってから転職時に取得するケースも多い職種ですし、不動産の宅建や、ITなどのエンジニア職も勉強次第では資格を身につけることで全く新しいキャリアを歩むことも可能です。

美容師以外の他業種へ転職して給与を上げるポイント

美容師をやめたいと思う理由として、美容師という仕事自体が給与が低い、上がらないからという方も多いのではないでしょうか。
しかし、他業種に転職したからと言って給与が簡単に上がるわけではありません。

基本的に一般企業の場合転職後の給与は前職の年収がベースになります。
美容師から転職した場合も仕事によって多少異なりますが、美容師の頃の年収がベースになるため、転職しただけで大幅に年収が上がることはありません。
それではどうすれば収入のアップを実現することが可能なのでしょうか?

ポイントは営業成績など成果に給与が比例する実力主義の仕事を選ぶことです。

営業成績が成果に表れやすい職種で美容師の方におすすめなのが下記の仕事です

  • 不動産営業
  • 保険営業

不動産営業保険営業はなんとなくイメージしやすい方も多いのではないでしょうか?
いずれも営業マンとして成果を出すことで、大幅な給与アップが望める仕事です。

一方で、きつい仕事のイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?

なぜ美容師におすすめなのか、実際の仕事内容はどのようなものかについてご説明します。

他業種への転職を考える美容師におすすめの職種:不動産営業/保険営業

不動産営業や保険営業と聞くと実力主義できつい仕事というイメージが強い方も多いかと思います。
確かに、営業成績を常に比べられ成果が上がらないと給与も大幅にアップさせることは難しいかもしれません。

一方で、美容師から未経験で転職することができ、最も収入を上昇させることができる職種もこの二つです。
学歴も職歴も関係なく、営業成績が高ければそれに見合った給与を得ることが可能です。
営業成績トップの営業マンであれば入社後1~2年であっても年収1000万円以上~数千万円を稼ぐことができる夢のある仕事です。

それではどういう方が不動産営業、保険営業に向いているのでしょうか?

お客さんの心をつかむ接客技術が成績UPのカギ

不動産営業と保険営業では営業の質が少し異なりますが、いずれも個人のお客さんを対象に営業を行う部分が共通しています。
商品説明のうまさや業界知識の豊富さも営業マンとしての強みになりますが、個人向けの営業の場合、会ったときの最初の印象と商品とは関係ない何気ない会話が商品購入のポイントになったりします。

おしゃれに気を使える美容師出身の方は最初の印象がいいですし、常に施術を通じてお客さんとコミュニケーションをとってきた経験から何気ない会話に慣れている点が親和性が高いといわれる所以です。

お客さんとの接客が好きで、店販などをよく売っていた美容師の方は不動産や保険の営業は向いているかもしれません。

仕事に必要な資格は入社後から取得することが可能

不動産営業で必要な資格というと「宅建」が有名ですね、生命保険営業では「生命保険募集人」としての資格を得るために試験に合格する必要があります。

ただし、いずれの資格も入社時には必要ないという点が美容師からの転職におすすめできるポイントになります。

基本的にどちらも他業界からの中途採用を積極的に行っている業種ですので、いずれの場合でも入社後の研修などを経て資格取得をすることが可能になります。

不動産営業の仕事

不動産営業とは不動産の売買を通じて利益を得る仕事です。
ただ、一言で不動産営業といっても様々な種類があります。

@typeのWebページに不動産営業についてまとまっている記事がありましたので、代表的なものをいくつかご紹介します。

投資用マンション営業

投資マンションとは、購入者が他人に賃貸して家賃収入を得ることを目的としたマンションのこと。以前は富裕層が顧客の中心でしたが、現在では一般的なサラリーマンも多く、購入層の幅は広がっています。

投資マンションの営業は、電話営業がキホン!電話で個人にアプローチをかけ、興味を持った方に物件を案内します。企業によっては、営業が契約後の手続きや引渡し・アフターフォローを担当することも。購入層の幅が広がっていることからもわかるように、この時代だからこそ、人々の「投資」に関する興味は高まっているはず。顔が見えない電話での営業はまさに営業の極み!実力を試せる最高のステージといえるのではないでしょうか。

出典:@type:不動産営業職『投資マンション営業』の仕事内容や魅力、転職のコツを一挙公開!

新築マンション営業

新築マンションの営業には、大きく分けて2つの営業スタイルがあります。①モデルルームでの営業、②電話での営業 です。
①は、モデルルームへの人の呼び込みや来訪者へのフォローが中心。販売する物件に合わせて、モデルルームも移動していくことになります。同じマンションは2つとしてないため、新鮮な気持ちで仕事に望める機会も豊富ということになりますね。
②は、社内から個人向けに完成したマンションの案内をしたり、契約済の物件に関する準備や問い合わせ対応を行うスタイル。もちろん、①と②の両方を行う会社もあります。
新築マンションの営業は、チーム制で動く会社も多くあります。チームのメンバーが常に近くにいるため、作業を分担できたり、共に励ましあえることもこの仕事の魅力でしょう。

出典:@type:不動産営業職『新築マンション営業』の仕事内容や魅力、転職のコツを一挙公開!

注文住宅営業

間取りや設計部分からお客様の意図を汲み・反映して建てる注文住宅。まさに世界にひとつのオーダーメイドの家を建てるといえる仕事です。注文住宅の営業は、まず住宅展示場へご来訪されたお客様へのご案内からはじまります。設計やデザインの自由度が高いため、綿密な打ち合わせを重ねて契約へといたります。ヒアリング能力はもちろん、お客様の要望に応えるためにどのようなサービスを提供できるのか、提案する能力も必要。お客様の想いも強いだけに、ひとつの物件を完成させられたときのやりがいは大きなものとなるはずです。

出典:@type:不動産営業職『注文住宅営業』の仕事内容や魅力、転職のコツを一挙公開!

建売住宅営業

建売会社は、まず土地を安く仕入れ、建築までを行ってから販売します。建売住宅の営業は、宣伝活動(広告等)でモデルハウスへ集客し、来訪者と契約を結ぶことを目的としています。営業は、建築済の物件を案内することがほとんどなので物件のポイントを押さえて案内することができます。
企業が間取りや設備仕様を決定して建築しているため、コスト面を抑えられることが魅力。なぜなら建築時でコストを抑える分、販売した際の利益が大きくなるからです。
こうして高利益が出る仕組みができているため、建築業界の中でも歩合率が高くなっています。高収入を目指している方にはもってこいの仕事だといえます。

出典:@type:不動産営業職『建売住宅営業』の仕事内容や魅力、転職のコツを一挙公開!

保険営業の仕事

保険営業はシンプルで、生命保険やがん保険など保険商品を個人に対して販売する仕事です。

みなさんがイメージされる通りの「亡くなったら遺族に保険金が入る」生命保険や「がんになった場合に保険金が入る」がん保険というような商品を販売する仕事です。

保険商品は条件と保証内容がプランによって違うもののリスクに対してどういった保障があって、いくらのの保険料がかかるのかというシンプルなものです。
なので、商品自体の差別化がとてもしにくい商品と言えます。
保険会社がCMなどで大量に宣伝をしているのも商品自体の差別化が難しい所以です。

どの保険を買うかというよりも誰から買うかとも言われるほど営業マンの働きがとても重要になってきます。
その分、成果が上がった営業マンの給与は他の職種に比べても高い水準になっています。

保険営業の給与

東洋経済の記事に不動産営業の給与ランキングがありましたのでご紹介します。

1位のプルデンシャルは月収140万超えと驚異の水準ですね。上位5社すべてが月収60万円を超える結果となりました。月収であって、ボーナスなどが入らないため年収ベースではもっと高い水準になっているかもしれません。

会社名 平均給与(月収)
プルデンシャル 145万8千円
東京海上日動あんしん 74万9千円
損保ジャパン日本興亜ひまわり 66万8千円
ソニー 65万3千円
メットライフ 62万8千円

2016年度の実績は表のようになりました。ただし、あくまで参考にとどまることをお断りしておきます。給与額は、当該年度の税込み平均と、年度末である3月の税込み平均を表記している会社が混じっています。また、賞与や時間外手当は含まれていないので、年収での比較も不可能です。さらに代理店についてもデータがないため、たとえば、保険ショップの人たちなどは対象になっていません。

出典:東洋経済「営業職の平均給与で見る営業が強い保険会社」

とにかく美容師以外の他業種の仕事へ転職したい方におすすめの業種

美容師が向いてなく、とにかく美容師をやめたいという方におすすめの業種は下記になります。
未経験でも入社しやすく、大手に入ることができれば労働条件や給与面でも美容師時代よりも改善することが多い職種です。

  • タクシー運転手
  • 外食産業

タクシー運転手の仕事

タクシーの運転手を職業として自分事で捉えたことがある方は少ないのではないでしょうか。

実は、東京オリンピックを控え、外国人観光客が増える中でタクシーの需要は増えています。ただ、その需要にタクシー運転手の数が追いついていないのが業界の課題になっています。採用するため、いい条件で求人を出している会社も増えています。

では、タクシー運転手の平均収入はどれくらいなのでしょうか?

下の記事によると平均年収は390万円ほどとなっています。
美容師の平均年収が290万円なので100万円ほど高い水準です。
また、タクシー運転手は60歳以上の高齢者の割合も高く、現役世代の収入はもう少し高い水準であると推定されます。

ここでは詳しい説明を避けますがタクシードライバー(タクシー運転手)の給料は普通のビジネスマンと違い歩合の比率が多くなります。
各社多少その比率が違うのですが売上の60%がタクシードライバー(タクシー運転手)、残り40%が会社という形になっています。
そしてタクシー業界は国土交通省下の関東運輸局へ定期的な報告義務があり売上実績なども公表されています。
タクシー1台当たりの一か月の売上は平均で540,000円です。つまりそのうちの60%がタクシードライバー(タクシー運転手)の取り分になりますので月給は約324,000円となります。つまり年収に直すと3,880,000円です。
日本の一番ボリュームゾーンが300万円台ですからその上位にいるという事になります。
全然安月給なんかではありません。そして自分の頑張り次第では売上があがり月給で50万円、60万円と稼ぐ方々も多数いらっしゃいます。

出典:ドライバーズワーク「タクシードライバー(タクシー運転手)は実は隠れた良い仕事」

外食産業の仕事

外食での仕事というと一時期ブラック企業の代名詞となっており、基本的に良いイメージを持っている方は少ないと思います。
実際に個人店など一部の店舗ではお世辞にも労働環境が良いと言えない店舗も数多く存在しているのが現状です。

一方で、ブラック企業のイメージから採用に苦戦した大手企業は待遇を大幅に改善させることによって人手不足を解消しようとしています。そいった大手の外食チェーンが狙い目になっています。

転職クチコミサイトのVORKERSに面白い記事がありましたので紹介します。

VORKERS飲食業界「ホワイト度」ランキング

記事にもありますが、大手の外食チェーンでは福利厚生の充実や残業抑制、有給消化の促進など働きやすい環境を整えることに力を注いでいる企業が増えているようです。

びっくりドンキーでお馴染みの「アレフ」では有給消化率61%と普通の一般企業と比べても高い水準で、年に2回必ず5連休を取るように指導されているとのこと。

まとめ

ここまで、美容師の転職について、美容師から美容師への転職、美容師から美容師以外の他業種への転職という形で見てきましたがいかがでしたでしょうか?

美容師を続けるにしても、美容師を辞めるにしても転職は大きな人生の転機となります。

ぜひ満足のいく転職ができるよう様々な情報を収集して自身のキャリアについて考えてみてください。